<美容師コラム>カットの速い美容師になるためのポイント

カットの速い美容師と遅い美容師さんが美容師には存在していますが

私は比較的早い方の美容師だと思います。

カットが速いとお客様を時間内に帰って頂くことが出来たり

余裕をもって終わらせることもでき

一日の中で多くのお客様を担当させてもらうことが出来ます。

今まで多くの美容師を見てきましたが

有名な美容師の方たちは皆さんカットが速く丁寧で、そして仕上がりがいいです。

今回はカットが速くなりたい方や速いのはなぜいいかについて書いていきたいと思います。

カットの速い美容師に共通していること

自分の中に完成のイメージが出来ている

カットはカウンセリングの前の段階から始まります。

お客様を見た時点で目の前にいるお客様に似合うポイントがいくつか頭の中でピックアップされます。

髪の毛全体の長さはどうなのか?

髪の毛のボリュームはどのくらいある方がいいか?

似合う前髪はどんな感じか?

など見た瞬間にある程度デザインが絞られます。

その後にカウンセリングをしてお客様が求めているスタイルと自分の中のイメージをすり合わせていきます。

お客様との間にヘアスタイルの仕上がりが共有出来たらシャンプーに入ってカットを始めます。

カットの速い美容師さんはこの仕上がりイメージを明確に持った状態で仕事に入るので迷いが少ないのが特徴です。

カットの原理を理解している

カットの原理を理解して切るのは非常に大切です。

自分の中に仕上がりのイメージが出来ていたとしてもそれを形にできなければ意味がありません。

私は常日頃から後輩に

『ヘアスタイルを切るレッスンよりも、どこをどう切ると狙った仕上がりになるかを理解するレッスンをするように』

と勧めています。

お客様の髪質や骨格、顔立ちは全員ちがうので切り方の練習ばかりでは対応不可能なお客様も必ず来店されます

そんな時にどこをどのように引き出してカットすれば仕上がりはこうなる、骨格がこのような形だからレイヤーを入れようなどといった判断がすぐに取れて対応出来ます。

『基本の組み合わせで応用が出来る』

『応用は基本の組み合わせでしかない』

と私は思っているので基本を大切にした仕事とレッスンをしてカットの原理を理解してもらう

のが大切だと思います。

結果的に仕事が早くなりいい仕上がりになるのです。

カットの切り直しがない

しっかりと仕上がりのイメージとカットの原理が理解出来ていれば

自分のイメージ通りに切れるので切り直す事はほとんどありません。

スタイルによって外してはいけない急所(ポイント)が必ずあるのでそこを押さえてカットすれば後はスムーズです。

切り直しがない、一撃で切れる仕事をすれば手数が減るので動作がゆっくりでもかかる時間が少ないカットになり

お客様から余裕があるように見え、雑に見られる事がないでしょう

動作ばかり早くしても急いでいるだけに見られるので良いイメージはつかないです。

何度も何度も同じ所を切り直している事が多い人は

カットの原理を理解するレッスンを取り入れる必要があると思います。

効果的な部分にセニングを入れる

セニングもベースカットと同じで原理を理解すると必要最小限のセニングでもヘアスタイルがいい感じに切れる事がわかるはずです。

  • 今切ったベースのどこに髪が溜まりやすいのか?
  • お客様の骨格や生え方だとどこに髪の毛が多いのか?
  • 質感を近づけるために必要なセニングはどうすればいいか?

この3つを総合的に判断してセニングを入れましょう。

セニングで作るヘアスタイルは維持しにくく、髪の毛の状態も悪くなるので

必要なだけ入れるようにするのが速く切るコツであり

お客様の髪の毛に優しいカットだと思います。

まとめ

  • 仕上がりのイメージがしっかりできている
  • カットの原理を理解できている
  • 効果的な部分にセニングを入れる

カットが速くなるためのポイントはこの3つです。

動作を早くしなくともこれらのことがしっかりと出来ているかが重要です。

最近はただ多くのお客様を担当して数で売り上げを上げる美容師さんは少なくなってきました。

かつては一日に30人も担当する15分に1人の予約や

10分に1人の予約で仕事している美容師さんもいましたが

最近では一人のお客様に時間をしっかりとつかって仕事するスタイルが人気のようです。

しかしながらお客様が増えてきたら一日に8人や10人担当しなければなりません

そうなってきたら一人のお客様にかける時間感も少なくなるので

速くより正確な仕事を求められます

今後は早くカットするコツを細かく解説していく記事やスタイル別のポイントなどの記事も書いていこうと思いますのでよろしくお願いします。

<併せて読みたいコラム>

PIPPI BLOG