最近インスタとかでよく見る『髪質改善ストレート』って何だろう?
とっても気になるわ。
髪質改善ストレートは『酸性のストレート』の事で、とってもつやのある柔らかい質感の仕上がりになって
髪の毛をきれいに見せたい女性には非常にお勧めです。
どのようなストレートなのか?
今までの縮毛矯正と何が違うのか?
解説していきます!!
酸性ストレートとアルカリストレートの違い
まずは酸性ストレートと
従来のアルカリストレートの何が違うのか説明していきます。
使う薬剤が違う
アルカリストレートと酸性ストレートは名前の通り使用する薬剤が全く異なります。
アルカリストレートは縮毛矯正剤のPHがアルカリ性であり
還元剤もアルカリ性で反応する還元剤を使っています。
- チオグリコール酸
- システイン
- システアミン
が代表的な還元剤です。
酸性ストレートはPHの値が酸性領域で
酸性の領域で反応する還元剤を使っています。
- GMT(グリセリン・モノ・チオグリコレート)
- ラクトンチオール(スピエラ)
が主な還元剤です。
ストレートアイロンを使った施術は同じ
どちらのストレートもストレートアイロンを使った施術をするのは同じです。
しかしアイロンの入れ方が違う場合があります
アルカリストレートは基本的に乾かした髪の毛にアイロンを入れて髪の毛をまっすぐにしていきますが
酸性ストレートの場合は『ウエットアイロン』と言われる技術をを行うケースもあります。
『ウエットアイロン』とは
髪の毛が濡れている状態でアイロンを入れていく方法でアイロンの熱で毛髪内部の還元剤をさらに促進させくせの原因になっているシスチン結合を切っていきまっすぐにしていきます。
酸性の還元剤は還元力がアルカリと比べ低いのでアイロンの力を借りる必要があります。
ヘアスタイルや髪質によって向き不向きがある
どちらのストレートの方法がいいといった事はなく
それぞれ向き不向きな髪質、ヘアスタイルがあります。
使い分けはどのように行っているかというと
アルカリストレートは
- くせが強い方
- 縮毛矯正特有のまっすぐ感を求めている方
- カラーやパーマなどをしていない髪の方
- ロングヘアなどの長い髪の方
にむいています。
酸性ストレートは
- ショートヘアやボブの方
- 自然なストレート感を求めている方
- ダメージ毛
- 弱めのクセの方
です。
今まで縮毛矯正をしてまっすぐになったのは良いがあの特有のまっすぐ感が嫌だった方などは酸性ストレートをされると自然な仕上がりになってびっくりすると思います。
髪質改善で人気の酸性ストレート
今からは酸性ストレートがどうなっているのか?
細かの部分の解説をしていきます。
内容は美容師さん向けの内容になっていますので難しい部分もありますよ。
酸性ストレートの原理
では酸性ストレートはどのような原理で髪がまっすぐになっていくのか
施術の順に沿って解説していきます。
還元作用
髪の毛をパーマ液によって酸性状態にして還元剤が反応をし始め
毛髪内部のSS結合の還元をしていきます。
アルカリストレートと違いアルカリによるキューティクルを開き髪の毛を軟化、膨潤させることがなく還元のみが行われます。
中間水洗
SS結合を十分に切れたと判断したら中間水洗を行い薬剤をしっかり流して還元反応を一旦止めます。
中間水洗の目安は薬の臭いがなくなる程度です。
ドライとアイロン
アイロンを入れる前に髪を乾かします。
この際ウエットアロンで行う場合であればドライする必要はありません。
毛髪内部に中間水洗を行って一旦還元作用が止まっている還元剤もアイロンの熱で還元作用が促進されさらにSS結合が切れてクセが伸びていくのです。
酸性の還元剤は水分が多いほどアイロンの熱による還元が強くなりますが
ダメージも大きくなり施術時間も長くなってしますので見極めが必要になります。
『ウエットアイロン』をする場合としない場合の違い
クセが強くて薬剤の放置タイムのみでは還元しきれなかった場合にはウエットアイロンを行います。
逆にウエットアイロンをしないケースはクセが弱い方や、ダメージしている方にはドライ状態でアイロンを入れます。
酸化
ストレートアイロンによってまっすぐな状態になれば後は酸化剤を使い還元した髪の毛を元の状態に戻しましょう。
酸性の薬剤はアルカリの薬剤と違いキューティクルを開く作用がないので酸化剤の反応が悪く酸化不足によるダメージが起こりやすいので
薬の着け漏れに気を付ける事や放置時間を長めにすることをおすすめします。
酸性ストレートのメリット
酸性ストレートのメリットは
- 仕上がりがとてもナチュラル
- 硬い質感になりにくい
- ショートスタイルやボブなど短めの髪型に向いている
- ダメージ毛やエイジング毛にも施術可能
- ブリーチ毛も施術可能
- パーマをかけることが出来る
になってきます。
アルカリストレートと違い
髪表面のタンパク変性(熱変性)が起きにくいので柔らかい軽い質感になるのが特徴であり
アルカリによる軟化が起きない事から入ダメージ毛やブリーチ毛への施術も可能になりました。
今まで髪の毛の緩い癖やエイジングによる髪表面のフワフワしたうねる髪の毛を収めるために
アルカリストレートをしてダメージしていた髪に対しても負担が少なくつやのある仕上がりにすることもできます。
酸性ストレートのデメリット
酸性ストレートのデメリットは
- バージン毛や髪の硬い人にするに不向き
- クセが強い人(縮毛)などには向かない
- 日にちにが経つとクセの種類によっては若干の戻りがある
- 軟化チェックが出来ない
- ウエットアイロンは技術者の技術力の差が出やすい
などです。
酸性の還元剤は還元速度や還元力が低いことから強い癖や硬い髪の施術には向いていません。
このような髪質の方はまっすぐにするのにより多くのSS結合を切らねばならないので
アルカリストレートの方が向いています。
クセが強い(波状毛)の人の場合は1か月ぐらいするとストレートをした部分がクセの戻りを感じます。
アルカリストレートのようにストレートにした部分が半永久的にまっすぐとはなりませんので
好みの分かれるところであります。
軟化チェックが出来ないのも美容師として施術が難しいポイントであります。
いったいどの程度まで還元されていら良いのか?
判断のポイントをつかむのに経験と慣れがいります。
ウエットアイロンに関しても髪の水分量によってクセの伸び具合が変わってしまうので技術力の差が人によって出やすくなります。
まとめ
酸性ストレートは髪質を改善させるためのトリートメントではなくあくまでも縮毛矯正です。
やり過ぎは髪の毛に負担をかけるので注意が必要です。
しかし、今まで髪のうねりや広がりを抑えるのに
トリートメントでは物足りないがアルカリの縮毛矯正程のストレート感やダメージさせたくない方にとっては非常に相性のいいストレートだと思います。
一度酸性ストレートをされた方は次もしたくなる満足度の高いストレートだと思いますのでぜひしてみてください。
今後も美容に関する知識や情報を記事にしていきますのでよろしくお願いします。
<一緒に読むと勉強になる記事>