前髪のパーマを失敗してしまう事ってないでしょうか?
案外難しいのがニュアンスパーマです。
最近のトレンドは少し強いカール感のある前髪パーマですが強めのパーマをかけるのは案外なんとかなるものです。
しかし、お客様のニーズとして多いのは確実に前者でしょう。
失敗する例では
- パーマがかかりすぎてしまう
- 変な位置にボリュームが出てしまった
- 顔が大きく見える仕上がりになった…
等々
結構ありますよね…
美容師なら誰でも一度は経験してしまう前髪に変なパーマをかけてしまう…
なんでこんな仕上がりになってしまうのか?
どうすれば自然な感じに仕上げられるのか?
今回は前髪のパーマを自然な仕上がりにする方法をお伝えする記事を書いていきます!!
前髪パーマを自然に仕上げる方法
今回使用するのはこちらのウイッグ
最初の段階ですでに右パートで左に流すカットラインでカットしています。
自然に仕上げるポイントは以下の3つです!
- カットラインに沿ってロッドを巻く
- 回転数は1.5回転で巻く
- リッジが出すぎない薬剤を使用する
順に解説していきましょう。
カットラインに沿ってロッドを巻く
自然に仕上がらない失敗原因はカットラインに沿ってロッドを巻き込んでいないからです。
<よくある前髪の巻き方の失敗例の画像>
前髪を床に平行に巻いているだけの巻き方でカットラインを見死した巻き方です。
このようにカットラインに沿って巻かなかった場合の仕上がりがこちら
毛先にカールは出ているものの、メリハリのきいていない立体感のない仕上がりになっています。
原因は前髪の長さが右端と左端で違うにもかかわらず床に平行に巻いたので、髪の長い側の回転数が少し多くなりボリュームが出てしまっているのです。
理想的なヘアスタイルは『鼻筋のラインが最もボリュームがあり、サイドに行くにつれタイトになっている状態です。』
<カットラインに沿った前髪の巻き方はこちら>
この巻き方であればカットラインに沿って巻いているので全体の回転数が同じになり、ヘアスタイルにメリハリが出ます。
きれいなシルエットのスタイルにするには
どこから見てもひし形になるように意識しましょう。
回転数は1.5回転で巻く
回転数は1.5回転が理想です。
回転数による仕上がりの違いは
- 1回転…Jカール
- 1.5回転…Cカール
- 2回転…Sカール
- 2.5回転以上…Wカール(ウエーブ)
このようになっています。
今回は自然な仕上がりのニュアンスパーマなのでCカールになる1.5回転です。
これ以上の巻きこみは変な所にカールが出ますのでやめましょう。
巻き込む回数は仕上がりに大きく影響が出ますので
慎重に確認しながら巻き込みましょう
薬剤はリッジが出すぎないものが好ましい
薬剤でも仕上がりが変わります。
今回使うパーマ液はチオグリコール酸の『プライアTG80』です。
今回はバージン毛ですので還元力も高くアルカリも高い薬剤を使用します。
放置時間は15分です。
もしカラーリングの履歴やダメージしている髪の毛にはより還元力が低く、アルカリの低い薬剤を使用しましょう。
お勧めの薬剤は
- チオグリコール酸のみの薬剤
- システインのみの薬剤
- システアミンでアルカリが低く還元力のある薬剤
逆にあまりお勧めしない薬剤は
- アルカリが高くて複数の還元剤が配合されているタイプの薬剤
このタイプの薬剤はアルカリ値が高く薬剤の反応速度も速く、毛髪内部のS-S結合(シスチン結合)S1、S2ともに還元し、どちらか一つの還元しかしない薬剤よりもリッジがしっかり出ます。
しかしハンドブローで乾かした際に必要のない部分にリッジが出てしまう恐れもありますのであまりお勧めしません。
薬剤の話になると複雑になりますので簡単に言うと
少し弱めの優しい薬剤を使うと失敗しにくいでしょう。
<薬剤の特徴に関する記事はこちら>
自然な前髪パーマの仕上がり
今回解説した方法で仕上がったウイッグはこんな感じです。
ハンドブローでもナチュラルに仕上がっています。
ちなみに横からの仕上がりの画像はこちら
正中線の部分が最もボリュームが出ており、こめかみ付近はタイトに収まっています。
ビフォアアフターの画像です。
左がビフォア右がアフターです。
今回は前髪のパーマに関しての記事でしたが今後は全体にパーマをかけ方も記事にしていこうと思います!
それでは!
<パーマに関する記事>