社会人になって
「小学校から高校までの学校での勉強は役に立たないから必要ない」
という言葉を耳にしますが美容師の仕事に関してこの言葉は当てはまるのでしょうか?
今回は学校教育は美容師になる為に必要だったかどうかについて、私の経験談と共に書いていきたいと思います。
美容師の仕事に学校教育の勉強は必要だ!
結論から言うと私は義務教育の期間の勉強は必ず必要と思っています。
どこで使う事があるんだよ?
と思う方もいると思いますが日々私たちは何気なく勉強したことを使って生活しています。
それは社会に出て仕事をするうえでも同じで、特に美容師の仕事は人と人の繋がりや関係性によって成り立っているので毎日の仕事の内容を分析すれば必要な要素が結構出てきます。
- 国語の勉強はお客様とのコミュニケーションに必要
- 数学の知識はカラーの薬剤を作る際の配合比やサロンワークの時間管理
- 化学や理科は毛髪理論のやパーマの理論
- 社会はお客様とのコミュニケーションにおける教養や一般常識について
結構学生時代に勉強が嫌いだった方もこれらの事が学校生活をしていくうえで意識せずとも実は身についています。
もしこれらの基礎知識がないまま社会に出ていたら自分はどうなっていただろうと想像してみてください。
「やっぱ勉強必要だな!!」
となるはずです。
ひとつずつ解説していきます。
基本的な国語の知識は必要
国語の勉強をしていない事で問題になるのはお客様やサロンの上司、先輩などに敬語が使えないと、「この人はどのんな教育を受けてきたのだろう?」と思われてしまいマイナスの印象を持たれてしまいます。
時々言葉遣いが悪いスタッフが入ってきたりお客様の中にもいますが、やはり最初の印象はよくないはずです。
特にいろいろなタイプのお客様に対応するためには最低限『国語』の勉強は必要になってくるのです。
さらに言えば漢字が読めない、文章を読むのが苦手、であれば新しい製品の情報の資料や技術のテキストブックも読んで理解できない
といった問題がおき、良い事が何もないのです。
問題文を読んで問題文を理解できないから他の科目のテスト点数が悪くなると言われています。
それだけ国語力は他の科目を学習していく上での基礎になっていて最も大事な勉強だと思いますよ。
数学や化学の知識がないと薬剤を使った技術を学ぶ上で不利
カラー剤の配合の際も基本的な数学の知識が必要です。
「Aの薬とBの薬とCの薬を3:1:1の割合いで60g作ってください」とスタイリストにお願いされるシーンがあります。
話を聞いてすぐに暗算で適量を計算できるかどうかは重要になってきます。
答えは36g:12g:12gで合計60g
この計算をスマホの電卓を使ってするのか暗算で出来るかは仕事のスピードに関わってきます。
自分がカラー剤を選定するような立場になったらもっと深く計算が必要になってきて
- お客様の現在の髪の明るさ
- お客様の希望の色
- 現在サロンで使っているカラー剤の特性
を考慮して薬を複数個用意しなければなりません。
数学の知識は薬剤を使う仕事に必須なのです。
お客様と共感できる部分が多くなる
私は高校生活を途中で止めて美容師になっているので他の人に比べて早い段階から仕事に携わっています。
他の人より早く社会に出たのは良かったのですがやはり高校生の年齢で美容師をするのは技術を覚える面では問題ありませんですたが、接客の面で苦労はしました。
話がお客様と合わない部分がとても多かったのです。
ほとんどの方は高校を卒業して大学へ進学しています。
学校教育の面でも高校、大学と学生生活を送っていない私にとって部活の話や受験の話などは全くできなかったですし、社会的なマナーや教養の面でも知らない事が多く、先輩やお客様に怒られることも多かったです。
多くの人と共感できる生活を送ってきたかどうかは社会に出た際にもコミュニケーションの役に立つ経験として必要なのです。
まとめ
美容師はお客様の気持ちを汲み取れる能力があって初めて技術の能力が生きてくる仕事だと思います。
社会性の面は社会に出る前の学校というコミュニティーの中で自然と養われていき、そこで学ぶ学習も小学校→中学校→高校→専門学校、大学と少しずつレベルの高い学習に上がっていきます。
小学校で習う事を下地に中学校の勉強は成り立っていますので、高校の学習が出来ていなければ社会の中でもマイノリティーになってしまい話が合わなくなってしまう事や技術を学んだり毎日の仕事の内容についていけなくなってしまうのではないかと思います。
私は高校をやめて美容業界に飛び込んだことには後悔はしていませんが
高校の学校生活や勉強をしておけばよかったという後悔はあります。
職人の世界でもある美容師であっても私はせめて高校は卒業してから美容師になる方が良いのではないかと思います。
今回の記事はここまでです、それではまた!