最近の美容業界では客単価(お客様一人当たりの支払う金額)が高くなるようにプラスメニューを提案していきましょう!!
とよく言われるようになりました。
私の働いているサロンでは10年前のお客様の平均客単価が7000円台、平均の高いスタイリストで8000円でしたが
2023年現在では平均で9000円台、高いスタイリストで10000円程になっています。
背景には
- カット料金の値上げ
- 消費税が5%~10%に増税された
- ケアメニューの単価が上がった
が大きな要因です。
ちなみに当店のカット料金は5000円プラス税の5500円です。
店長やオーナーからは客単価を上げなさいと言われる美容師さんも多いと思いますが中々客単価が上げれない方も多いと思います。
そんな悩みを少しでも解決できればと思い、今回は客単価平均10000円の私がしている客単価を2000円上げる方法5選を書いていきたいと思います。
客単価を上げるのにプラスメニューをすすめるのは
押し売りっぽくなって気が引ける…
どうやればいつもと違う事をお客様にしてもらえるんだろうか?
大切なのはお客様に必要性や現状より良くなる理由を伝えることが大切ですよ!
その方法を解説していきます。
美容室の客単価を2000円上げる方法5選
1・トリートメントを勧める
トリートメントの相場 2000円~5000円
一番簡単にプラスメニューをしてもらえる方法はトリートメントメニューをしてもらう事です。
女性のお客様はどんな方でも今より髪の毛が綺麗になりたいという気持ちは必ずあります。
- ツヤのある髪の毛になりたい
- まとまりのある神になりたい
- 指通りのいい髪になりたい
この気持ちをかなえられるのがトリートメントメニューです。
ただ「トリートメントをした方がいいですよ!」
と伝えただけではしてくれる人は限られています。
「○○様の髪の毛はカラーリングでキューティクルがはがれて髪内部の脂質成分が抜けてしまっていますので、内部の栄養補給と疑似的なキューティクルを作ってあげるトリートメントをされると髪のうるおいが出るとともにカラーの色持ちが良くなるので良かったらいかがでしょうか?」
と勧めると良いでしょう。
大切なポイントは
- 現状の状態説明
- なぜ必要なのか?
- トリートメントをした結果どうなるのか?
この3つを伝えることが大切です。
先程の例でしたら
- 現状説明…カラーリングでキューティクルがはがれて髪内部の脂質成分が抜けてしまっています
- なぜ必要なのか?…内部の栄養補給と疑似的なキューティクルを作ってあげる
- トリートメントをした結果どうなるのか?…髪のうるおいが出るとともにカラーの色持ちが良くなる
が当てはまります。
このようにしてお客様に必要性を説明することで今までケアメニューをされていなかった方も関心を持ってくれるでしょう。
トリートメント以外ではヘッドスパも同様のことが言えます。
男性のお客様にはトリートメントを勧めるのは難しいですがヘッドスパなら男性特有の頭皮の悩みやリラクゼーションになる為勧めやすいでしょう。
今解説したことをしっかり説明をすれば40%程のお客様はケアメニューをしてくれます。
2・カラーリングにハイライトを追加してもらう
ハイライトの相場 2000円~4000円
通常のカラーリングをいつもされているお客様にはハイライトをプラスしていつもとは違うカラーの色を楽しんでもらうのもいい方法です。
ハイライトデザインは
- デザインとしてはっきり見せる太めのハイライト
- 自然な仕上がりしながら立体感を出す細めのハイライト
- 白髪ぼかしのハイライト
のようにデザインの幅が広いのが特徴で、興味のあるお客様も多いはずです。
保守的な方には細めのハイライトを表面に入れる方法であれば抵抗が少ないでしょう。
トリートメントと違い
- ハイライトを入れるといつもとどう違うのか?
- ハイライトを入れるとどんな仕上がりになるのか?
といった仕上がりイメージの説明をしっかりするとお客様に無理なくお勧めできるはずです。
10代~20代のお客様はデザイン重視のハイライト
30代の方には明るい白髪染めのハイライト
40代以上の方には白髪ぼかしのハイライト
といった世代別にニーズがあるのでどの世代にもお勧めできるのがハイライトのいいところです。
3・ポイントパーマを勧める
ポイントパーマの相場 3000円~6000円
美容室のパーマ比率は10%以下と言われていますのでパーマに関しては他の技術より単価アップの伸びしろは沢山あります。
いきなり全部のパーマをお勧めしても中々お客様はパーマをしない事が多いのでまずはポイントパーマから始めてパーマスタイルに慣れていってもらうと今後全体のパーマをしてもらえるきっかけになります。
ポイントパーマには
- 前髪のパーマ
- ショートヘアのトップのボリュームを付けるパーマ
- 前髪や顔回りの縮毛矯正
といった部分的に施術する方法があります。
私が良くお客様に部分的にパーマを勧めると返ってくる返答が「全体にしなくてもできるんですか?」といったことを言われます。
つまりお客様の中には
『パーマや縮毛矯正=髪の毛全体にしなければならない』
と思い込んでいる方が実は多いという事なのです。
ポイントパーマを勧める時の例としては
「○○様は前髪がすぐ伸びてきて気になるとよくおっしゃられていましたよね、前髪にパーマをかけると髪の毛が流れやすくなるので伸びてきたときに横に流せるのでヘアスタイルの持ちが良くなりますよ!」
このようにお勧めすると良いでしょう。
ポイントパーマを勧める時には
- パーマや縮毛矯正が部分的にできることを伝える
- ポイントでパーマや縮毛矯正をした場合のメリットを伝える
- 普段のお手入れが楽になることを伝える
この3つが大切になってきます。
以前ポイントパーマを勧めることを積極的に行ったときは一か月のパーマ比率が30%台になった事がありました。
<パーマを提案する記事>
4・店販を購入してもらう
店販を購入してもらえるようになると客単価が大きく上がります。
店販の種類は
- シャンプー
- トリートメント
- 洗い流さないトリートメント
- ワックス
- ヘアスプレー
- ドライヤー
- アイロン
- etc
などお客様がお家でヘアケアをするための物や、スタイリングの道具も含まれます。
店販の購入おメリットは技術による単価アップと違い時間がかからない事と店販の購入は金額の上限がないからです。
例えると
カット、カラー、パーマ、トリートメントで総額20000円だとしたらかかる時間はおよそ3時間~4時間です。
1時間当り5000円~7000円になります。
もしこのお客様がシャンプートリートメント、スタイリング剤、10000円相当を購入された場合同じ時間の仕事で30000円の売り上げになります。
1時間当たり7500円~10000円の仕事になります。
つまり、同じ時間の仕事でも店販を購入してくれるかどうかで客単価は大きく変わるのです。
更に店販は複数個購入することが可能なので先程のシャンプー、トリートメント、スタイリング剤を2セット購入すると20000円の売り上げになります。
1人のお客様に出来る技術の数に限界がありますが店販購入の限界はありませんのでお客様が気に入ってくれれば一度の多くの商品を購入してもらえるので客単価が上がることになるのです。
以前はシャンプーやトリートメントの購入がほとんどでしたが
最近はヘアドライヤーやアイロンを購入してくれる方も多くなってきました。
毎日使う道具も多様化してきて自分で選ぶのではなく美容師の意見を聞いて購入したい方が増えています。
<髪のお手入れに関係する記事>
5・カウンセリングをしっかりする
今まで解説してきた提案をすることになるのが施術に入る前のカウンセリングです。
この段階で店販以外の提案をしてプラスメニューをしてもらいましょう。
注意するポイントはお客様に必要なメニューを提案する事です。
必要もないのにハイライトやパーマの提案をするのは完全な押し売りでお客様のことを考えていない提案になりますので悪い印象を与えてしまう原因になってしまいます。
- 白髪を染めるために白髪染めをしているけど明るいヘアカラーにしたいからハイライトを提案する。
- 髪の毛のボリュームがないからパーマを提案する
- カラーやパーマを毎月しているからトリートメントを提案する
といったようにカウンセングでお客様の悩みを深堀していくとカットだけでは解決できない悩みやデザインは出てきますのでカウンセリングに時間をかけてあげると必然的に何かしらのプラスメニューの提案が出来ます。
かつてお店の取り組みで毎回カウンセリングシートを使って髪質診断と頭皮診断を行っていた時期があり、その期間にケアメニューの比率が10%以上伸びた時期がありました。
その後も継続して高いケアメニュー比率を維持しています。
丁寧なカウンセリングは追加メニューの必須要素です。
<お客様の悩みに関係する記事>
客単価を上げる方法のまとめ
今回の内容のまとめです!!
- トリートメントを勧める
- ハイライトカラーを提案する
- ポイントパーマを提案する
- 店販を購入してもらう
- カウンセリングをしっかりする
この中でも特にカウンセリングをしっかりするが重要になってきます。
カウンセリングをしっかり行う事でプラスメニューに繋がります。
「カウンセリングの際にいつもと同じで」となってしまう事が多いのですがお客様の中には本当にいつもと同じがいい人と、何をいつもと違う様にしたらいいか分からなくて仕方なく「いつもと同じで」と言っている方がいます。
よく話を聞いていくとお客様は何か悩みを持っているので悩みをを引き出すようなカウンセリングをしていきましょう。
毎日の営業の中で意識して一日の営業の中で1人でもメニューをプラスしてもらえれば、一か月の営業日数で約20人がメニュー変更することになりますので客単価はおのずと高くなっていきます。
具体例を挙げると
『月平均100人を担当する美容師』
平均客単価が8000円であれば一か月の売り上げ80万円
そのうち20人が2000円プラスメニューをすると
平均客単価が8400円になり売り上げも84万円になります。
毎日の小さな提案が数か月後、数年後には大きな変化になりますので毎日のお客様への提案を行ってみてください。
今回の記事はここまでです、今後も美容に関する記事を上げていきますのでよろしくお願いします。